サイトやブログのPDCAを回す方法|事例から見るクリック率やUIなどの改善方法
- そもそもPDCAとは?
- サイトやブログの運営においてのPDCA
- サイトやブログ運営のPDCAサイクルを回すコツ
- 基本的には記事単位で回す
- PDCAサイクルの目的を定める
- 原則として1週間に1回の頻度で回す
- 必ず進捗を記録をする
- PDCAサイクルを何回も回す
- PDCAサイクルを回す具体的な流れと事例
- PDCAでチェックすべき項目と改善方法
- 検索エンジンからのアクセスは来ているか?
- ページがインデックスされているかどうか
- 検索結果において上位表示ができているか?
- クリック率は低迷していないか
- コンバージョンは取れているか?
- 特別なチェック項目と特殊事例
- CV確度の低い記事からCV確度の高い記事への誘導
- CV確度の高い記事なのにコンバージョンが取れていない
- サイトやブログのPDCAのまとめ
サイトやブログのPDCAを回す方法|事例から見るクリック率やUIなどの改善方法
この記事では、PDCAの回し方、チェックすべき項目などを解説しながら、具体的な事例も紹介していきます。
なお、この記事では、
- サーチコンソールの利用
- 検索ボリュームの調査
- 検索順位の調査
などができることを前提に説明していきますので、これらの方法がまだわからない方は、
これらの参考記事を先にお読みください。
そもそもPDCAとは?
PDCAとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(対策)の頭文字を取ったもので、1950年代から提唱されたフレームワークです。
「遅い」とか「もう古い」とか「時代遅れ」などと言われてはいるものの、
「ほったらかしではなく、計画を実行したらば、必ず結果をチェックし、改善していく」
というPDCAサイクルのエッセンスは、いつまで経ってもビジネスにおいては必要不可欠な考え方です。
サイトやブログの運営においてのPDCA
サイトやブログの運営目的を達成のためには、定期的にPDCAサイクルを回していく必要があります。
例えば、狙っているキーワードが検索結果においての上位表示を目的にPDCAサイクルを回す場合は、
- 上位表示できているか?
- 上位表示ができていないのであれば、どのような対策が必要か?
- その対策を実行したらば、いつ、どのように効果を確認するか?
などの確認を行いながら、目的達成に向けて改善していきます。
サイトやブログ運営のPDCAサイクルを回すコツ
これより、サイトやブログ運営のPDCAサイクルの回し方について、まずはPDCAサイクルを回す際に共通するポイント
- 基本的には記事単位で回す
- PDCAサイクルの目的を定める
- 原則として1週間に1回の頻度で回す
- 必ず進捗を記録をする
- PDCAサイクルを何回も回す
の説明を行います。PDCAでチェックすべき具体的な項目と改善方法は次項で解説します。
基本的には記事単位で回す
PDCAを回す時は、UIの改善などサイト全体の修正にかかわる項目を除き、基本的にサイトの最小構成要素である記事単位で回します。さもなければ問題が見えなくなります。
もちろんサイト全体の目標もあり、サイト全体のPDCAも必要不可欠ですが、最小構成要素である記事単位でPDCAを回していくと、自ずとサイト全体のPDCAも回すことになり、改善されます。それでも、例えばUIなど、記事単位でのPDCAサイクルでは触れていない部分があれば、個別で対応すると良いでしょう。
PDCAサイクルの目的を定める
サイト全体の最終目的は言うまでもなく売上の向上でしょうが、記事単位で見ると必ずしもそうであるとは限りません。
とりわけCV確度の低いキーワードや記事は、単なるアクセス集めのための記事である場合やサイト全体の専門性を高めることを目的とする記事である場合もあります。
コンバージョンの獲得が目的の記事においても、PDCAサイクルの目的がコンバージョン獲得数の向上だとは限りません。そもそもクリック率が低くアクセスがない場合であれば、まずはクリック率の改善が急務でしょう。クリック率が改善されたところでコンバージョンの獲得数が自然と増える可能性もあります。
このように、記事単位での喫緊の課題を抽出し、それをPDCAサイクルの目的として設定します。
原則として1週間に1回の頻度で回す
検索エンジンが反映するのに、時間が掛かる場合もありますけど、それでもPDCAサイクルは原則として1週間に1回の頻度で回しましょう。結果が出るまでに時間が掛かるような対策であれば、結果の中間チェックとして行いましょう。次で触れますが、それを記録していくことで、検索エンジンの行動をも把握できるようになります。
必ず進捗を記録をする
PDCAサイクルのエッセンスの一つは、Check(評価)とAction(対策)をすることにあります。そのためには、必ず進捗を記録していきましょう。
計画を実行したらば、
- いつ、何を実行したか?
- その結果の確認はいつ行うか?
- 結果の確認はどのように行うか?
を記録しましょう。
エクセルなどで記録すると共に、カレンダーやTODO、リマインドなどを活用すると良いでしょう。
例えば、クリック率を上げるために、12月8日の月曜日に、ある記事のタイトルとDescriptionをリライトした場合は
- 12月8日(月)に記事○○のタイトルとDescriptionをリライトした
- 12月15日(月)に記事○○のクリック率をサーチコンソールで確認する
- 12月8日~12月15日と前期間のクリック率を比較すること
のように、進捗を記録するとともに、いつ、どのように評価をするかも記載しましょう。
PDCAサイクルを何回も回す
エンドレスに回すといっても過言ではないように、PDCAサイクルには終わりはありません。一つのPDCAサイクルのCとAは同時に次のPDCAサイクルのPとAとなります。
例えば、上記の例で行きますと、Check(評価)としてクリック率を比較したところで、クリック率が改善された場合、もっと改善できるのであれば、Plan(計画)としての更なる改善案をプランニングしましょう。クリック率が改善されてないのであれば、なぜ改善できないかを分析し、やはりPlan(計画)としての更なる改善案をプランニングします。
具体的な流れを次項で説明します。
PDCAサイクルを回す具体的な流れと事例
上記、サイトやブログ運営のPDCAサイクルを回すコツを守りながら、PDCAサイクルを回す具体的な流れとしては
- 現状評価
- 問題発見
- 対策立案
- 対策実行
- 対策評価(現状評価)
になります。
現状評価:まずは現在の状況を原則として記事単位で把握します。
問題発見:PDCAサイクルの目的として改善すべきところを特定します。
対策立案:仮説としての解決案を考えます。
対策実行:解決案を実際に執行します。
対策評価:執行した結果を評価し、また「現状評価」に戻ります。
例えば、
のように、PDCAサイクルをひたすら、エンドレスに回していきます。
PDCAでチェックすべき項目と改善方法
これより、サイトやブログ運営のPDCAサイクルを回す際、
- 現状評価でチェックすべき項目
- それによってどのような問題が考えられるか
- それに対する一般的な解決方法
などについて解説していきます。
ただし、あくまでも一般的な例であり、必ずしもすべての状況に当てはまるとは限らないことを予めごご了承ください。
検索エンジンからのアクセスは来ているか?
最も基本的な確認としては、「検索エンジンからのアクセスは来ているか」です。確認方法としては、
- Google Analytics
- Google Search Console
- その他アクセス計測ツール
などがあります。
Google Analyticsはややオーバースペックであるので、検索エンジン以外にアクセスの流入経路がない場合はサーチコンソールだけでも問題ありませんが、ページの遷移や滞在率などをも把握し改善していく必要が出てくるなど今後のことを考えると、Google Analyticsを入れておきたいところでしょう。
ページがインデックスされているかどうか
Search ConsoleのURL検査機能でページがGoogleにインデックスされているかどうかを確認しましょう。URLがGoogleに登録されていないのであれば、
- URLがGoogleに認識されていません
- 検出-インデックス未登録
- クロール済み-インデックス未登録
などに合わせて、対策を取りましょう。
一般的に、URLがGoogleに登録されていない場合の対策としては、
- サイトマップの提出
- 内部リンクの強化
- 記事のリライト
などが挙げられます。
状況別の具体的な解決方法は参考記事をご覧ください。
検索結果において上位表示ができているか?
ページがインデックスされたのであれば、今度は記事単位で狙っている目的キーワードの検索順位を調査します。上位表示が出来ていない場合は「検索順位を上げる15のポイント|誰でも簡単にGoogle検索の上位表示を可能にするコツ」に沿って対策を取りましょう。
クリック率は低迷していないか
サーチコンソールよりページとクエリのクリック率を調べて、クリック率が低迷している特定のページの特定のクエリを突き止めましょう。
基本的に、その記事のメインキーワードで上位表示されている=表示回数があるのにクリック率が低いのは、記事のタイトルとDescriptionが刺さっていない状態なので、記事のタイトルのDescriptionをリライトするだけで大幅に改善できます。
一方で、メインキーワード以外の場合では対策も異なりますので、詳しくは「ページのクリック率を上げるコツ|サーチコンソールから対策すべき記事の見つけ方と改善の方法」を参考しながら、問題ページと問題クエリを特定の上、対策をしましょう。
コンバージョンは取れているか?
ページがGoogleに登録され、上位表示もできて、クリック率も望ましい水準にあると、検索ボリュームが極めて少ない場合を除けば、検索エンジンからアクセスが流入し続けている状態なので、最後には、「コンバージョンを取れているか」を確認します。
コンバージョンが取れているのであれば、
- その記事はなぜコンバージョンが取れているか?
- 記事のどの部分がコンバージョンを獲得しているか?
などを突き止め、ほかの記事にも応用できないかを検討します。
一方で、コンバージョンが取れていないのであれば、その原因を追究します。
- そもそもCV確度の低いキーワード(記事)か?
- UIの設計に問題はないか?
- 検索意図はフィットしているか?
- 記事内の誘導は適切に行われているか?
などによって対策も異なりますので、参考記事を参考しながら対応していきましょう。
特別なチェック項目と特殊事例
最後に、やや特殊な事例を見ながら、特別なチェック項目と改善案などを見て行きます。
これまで説明したのが一般的なチェック項目であり、サイトやブログのPDCAを回す時に必ずと言って良いほど触れる項目ですので、基本的には全ての項目を理解しマスターすれば、基礎的な部分は問題なく対応できるでしょう。
しかし、それぞれのサイトにはそれぞれの目的と特徴があり、共通している一般的な項目以外には、やはりそのサイト特有の問題も出てきますので、ここではいくつかの事例を見て行きます。ただし、サイトやブログに運営に起こりうる全ての状況をカバーすることはできませんので、異なる状況には、臨機応変に対応できるようになりましょう。
CV確度の低い記事からCV確度の高い記事への誘導
検索順位の改善を目的にサイトの専門性を高めていくと、どうしてもCV確度の低い記事をも執筆することになります。検索ボリュームの少ないキーワードであれば、「専門性を高めるためである」と割り切ることもできますが、検索ボリュームが多く、しかも上位表示されているキーワードであれば、「コンバージョンできないアクセス」が大量に流入しているという「もったいない状況」に陥ります。
これらの「コンバージョンできないアクセス」を「コンバージョンできるアクセス」に変換させるには、
- 個別記事レベルでの記事内誘導
- サイト全体対策としてのUI設計による誘導
などの方策が考えらえます。
個別記事レベルの対策では、そのページの提供価値とメインキーワードの検索意図からユーザーの潜在ニーズを探り、適切なページへ誘導します。サイト全体の対策としては、CV確度の高い記事へのリンクを設置させたり、メニューで固定させたりするなどが考えられます。
これらの施策の効果は、Google Analyticsなどのアクセス計測ツールより、誘導先であるCV確度の高い記事のアクセス元(前のページ)やCV確度の低いページの次のページへの遷移から確認することができます。
CV確度の高い記事なのにコンバージョンが取れていない
CV確度が高い記事で、しかも検索意図もフィットしており、適切に誘導しているのに、コンバージョンが取れていないとすると、
- 文章のレイアウト
- CV箇所までの文字数
- 出だし(リード)
などをもう一度見直す必要があるでしょう。
適切に改行していないと、読みにくい文章となり、もしかしたら、ユーザが途中で離脱してしまったのかもしれません。
あるいは、文章がくどすぎたり、文字数が多かったりするせいで、ユーザが途中で離脱する可能性もあります。
もしくは、そもそもが、出だし(リード)の部分があまりにも魅力がないゆえ、ユーザが既に離脱しているかもしれません。
これらを確認するには、ヒートマップの実装が必要ですが、ヒートマップよりユーザの動きを把握した上で、仮説を検証し、改善する必要があります。
サイトやブログのPDCAのまとめ
サイトやブログの運営目的を達成のためには、定期的にPDCAサイクルを回していくことが必要です。
PDCAサイクルを回す際のポイントは
- 基本的には記事単位で回す
- PDCAサイクルの目的を定める
- 原則として1週間に1回の頻度で回す
- 必ず進捗を記録をする
- PDCAサイクルを何回も回す
の5ポイントがあり、
- 現状評価
- 問題発見
- 対策立案
- 対策実行
- 対策評価(現状評価)
の5つのステップを繰り返すことによりPDCAサイクルを回していきます。
現状評価と問題発見のために、
- 検索エンジンからのアクセスは来ているか?
- ページがインデックスされているかどうか
- 検索結果において上位表示ができているか?
- クリック率は低迷していないか
- コンバージョンは取れているか?
この5つの質問が役に立つでしょう。