オウンドメディアの公開記事数の目安|コンテンツの量と質から考える最適な記事数
- 【SEOの理論的な観点】記事数は直接に関係ない
- 【実際の状況】:最低限100記事が目安
- サイト全体の傾向
- 記事単位での傾向
- 【実務的な観点】記事数をひたすらに増やす必要がある
- CV数は必ず頭打ちになる
- まとめ:オウンドメディアに必要な記事数は?
オウンドメディアの公開記事数の目安|コンテンツの量と質から考える最適な記事数
皆さんがもし
オウンドメディアに必要な記事数
について、
検索したり、外注先やコンサルタント聞いたりしたことがあれば、
恐れく多様な答えにかえって戸惑うでしょう。
実際にそれぞれの立場もあるので、
真実を分かっていても、それを公開できない事情もあるでしょう。
この記事では、
- SEOの理論的な観点
- 実際の状況
- 実務的な観点
から、「オウンドメディアに必要な記事数」について、
本当のこと教えます。
結論から言いますと、
最低限、100記事を目指しましょう
ということです。
【SEOの理論的な観点】記事数は直接に関係ない
SEOの理論から言うと、記事数は直接的にSEOの効果に影響をしません。
上位表示できるかどうかは、様々な指標が公開されている中、
具体的に説明している記事があるので、詳しくは、
「検索順位を上げる15のポイント|誰でも簡単にGoogle検索の上位表示を可能」
を参考していただきたいのですが、
記事数は入っていません。
極端な話になりますけど、例え1ページのみでも、
SEOの効果を出すことはできますし、上位表示も可能です。
しかし、なぜ「直接的に」という表現を使ったかと言えば、
実は、単ページのみならず、サイト全体が上位表示できるか否かは、
網羅性、専門性も深く関連しているからです。
サイトの専門性につきましては、
で詳しく解説していますが、
言ってみれば、網羅性を確保したり専門性を高めたりしようとすると、
必然的に記事数も多くなります。
しかも、サイトが取り上げているトピックを網羅的にカバーするに必要な記事数や、
テーマについての専門性が認められるのに必要な記事数は誰も分かりません。
10ページで足りるかもしれませんし、30ページが必要かもしれませんので、
結局、できる限り記事数を増やすしかありません。
以前、コンテンツ作成代行の会社さんが開催するセミナーに参加したことがありました。
その会社さんは、
「我々は少ない記事でも上位表示ができるノウハウを持っているので、我々に依頼すれば、費用を抑えることができるため、コスパは高い」
と謳えており、その根拠は「自社オウンドメディアの実績」でした。
話を聞くと、この会社さんは、自社で10ページほどのオウンドメディアを立ち上げてみたところで、なんと複数のメインキーワードで1位を取ったそうです。
「我々はGoogleの評価方法を熟知しているため、少ない記事でも上位表示させることができる」とのことでした。
これを聞いた瞬間、危ないと思いました。
10記事のコンテンツでカバーできるテーマでの成功体験を無理やりに世の中の全てのトピックに応用させようとしているからです。
反証は極めて簡単であります。
SEOを取り上げるサイトの記事数は、20記事で足りるかを考えれば、明らかでありましょう。
もちろん、むやみに記事数を増やせば良いわけではありません。
記事の品質は直接にSEOの効果に影響を与えるため、
「ユーザーのためになる記事」をできる限り増やす、
というのがSEOの理論的な観点からの答えです。
【実際の状況】:最低限100記事が目安
実際に、
何記事から検索エンジンに評価されるようになるのか
を結論から言いますと、
約100記事です
詳しくは後ほど説明していきますが、
様々な事例から帰納すると、
- 100記事
- 半年間
が一つ目安です。
サイト全体の傾向
サイト全体の傾向をGoogle Search Consoleで見てみると、
先ほど紹介したように、
- 100記事
- 半年間
が一つの目安です。
なお、これは
品質の高い記事で更新し続ける
という前提があることを予めご理解ください。
Google Search Consoleの使い方につきましては、
「グーグルサーチコンソールの使い方|登録・設定から見方まで解説」
で解説していますので、ここでは割愛させていただきます。
一つの例ですが、上記のグラフからは、
- リリース当初は記事数が少ないのもあり、Googleのサイトに対する認識もまだ進んでいないため、3ヶ月ぐらいまではほとんど動きはありません。
- 4ヶ月目から徐々に動き始めるものの、約6ヶ月(半年)目から、急に伸び始めます。
などの特徴が読み取れます。
逆にいえば、新規サイトですと3ヶ月~6ヶ月の辛抱が必要なので、、
裏を返せば、辛抱できる人こそこの競争から勝ち抜けるという風にも言えます。
記事単位での傾向
今度はサイト全体ではなく、記事単位で見て行きます。
比較的に分かりやすいグラフで表現された記事を例にします。
記事単位でみると、1ヶ月から徐々に評価され、
2ヶ月目から、これまで1桁、2桁のクリック数も桁違いで成長していくことがわかります。
ただ、クリック数自体は、クリック率に影響され、クリック率もまたタイトルやDescriptionの書き方などに影響されるので、
厳密的には表示回数で見るべきでしょう。
表示回数で見た場合、
2ヶ月目から徐々に評価され、3ヶ月目から成長していることがわかります。
また、クエリ数で見ても、当初は数十クエリだったのも、
1ヶ月後の2ヶ月目からは数百までに増え、3ヶ月以降は4桁に増えました。
なお、こちらの記事は、記事自体はほったらかしでしたが、関連記事の執筆やサイト全体の更新は行われています。
ただ、こちらの記事の公開は、
ある程度の記事がリリースされた状態
なので、既にGoogleがサイトの認識をある程度進んでいる状態でした。
今後は、サイトのリリースに合わせて初期にリリースした記事を見てみます。
やはり、サイト全体と類似する傾向が見られます。
すなわち、
- 3ヶ月まではほぼ動きがなく
- 6ヶ月までは緩やかな成長
- 半年後は急成長
のような傾向です。
加えて約5ヶ月目で100記事目の記事がリリースされたことをも加味すると、
1つのオウンドメディアは少なくとも
100記事
半年間
を目安に企画し予算を組む必要があります。
【実務的な観点】記事数をひたすらに増やす必要がある
一方で、実務的な観点ですと、記事数を記事数をひたすらに増やす必要があります。
なぜならば、
既存キーワードの検索ボリュームには上限がある
からです。
参考記事「オウンドメディアを運用する目的とは?」でも触れているように、
オウンドメディアの立ち上げには様々な目的がある中、
ほとんどの主要目的は、会員登録やリード取得などのコンバージョンを取ることです。
詳しい計算式などは参考記事「コンバージョン率を上げるには」に譲るとして、
簡単にいうと、コンバージョン数を増やすには、
アクセス数
も一つ重要な鍵となってきます。
更に突き詰めていくと、
検索エンジンからのアクセス数を増やすには、
- 検索される回数を増やす
- 検索エンジンでのクリック率を上げる
の二つしかありませんが、
検索される回数を増やす
に注目していただきたい。
検索される回数は、すなわち、検索ボリュームです。
しかし、
急に話題になったというイレギュラーなケースを除けば、
急成長の分野でない限り、
検索ボリュームは増えません
そうなると、
検索される回数を増やすには、
様々なキーワードを狙っていくしかありませんが、
複数のキーワードを1つの記事で対応していく方法も考えられるものの、
あくまでも「ユーザのニーズが関連している」場合に限ります。
そうでなければ、1つの記事で対応するキーワードの数には限界があります。
CV数は必ず頭打ちになる
よほどのことがない限り、
検索ボリュームは増えないので、
記事数を増やさない状況において、
取れるCV数は必ず頭打ちになります。
横ばいかもしれないし、減り続けるかもしれませんが、
いずれにせよ増えることはないでしょう。
もう少し厳密的に考えてみると、
記事単位でのCV数を増やすには、
- 検索される回数(表示回数を増やす)
- 検索エンジンでのクリック率を上げる
- ページでのCV率を上げる
の3つの方法があり、
これまでは検索される回数(表示回数を増やす)を取り上げていますが、
残りの2つの方法はどうでしょうか?
タイトルやDescriptionのリライトで、検索エンジンでのクリック率を上げることはできるものの、
限界はあるし、CV率の改善も意外と難しかったりします。
しかも、仮に100%まで改善したとしても、
検索ボリュームそのものが上限となり、
それ以上に増えることはありません。
それゆえに、累計CV数ではなく、新規CV数を増やすには、
記事数を増やす
しかありません。
書くネタが尽きた場合や、現在のテーマやトピックを既にカバーし切れた場合は、
その周辺のテーマだったり、ユーザーのニーズを再定義したりして、
「キーワードを効果的に選定するコツ」から新しいキーワードを発見すると良いでしょう。
しかも、記事数を増やせば、ドメインの専門性の範囲を広げることもできます。
まとめ:オウンドメディアに必要な記事数は?
この記事では、
- SEOの理論的な観点
- 実際の状況
- 実務的な観点
から、「オウンドメディアに必要な記事数」について解説しました。
【SEOの理論的な観点】においては、
記事数は直接に関係ないものの、やはり多いに越したことはない
【実際の状況】において、
検索エンジンに評価されるのに最低限100記事が目安
【実務的な観点】において、
オウンドメディアの効果を高めるには、記事数をひたすらに増やす必要がある
ことがわかりました。
半年間の辛抱を覚悟した上でまずは100記事を目標にしましょう。