キーワードのグルーピンと選定のやり方|キーワード分類から記事への入れ方まで解説
- キーワードをグルーピングする目的
- 似ている検索意図を一つにまとめる
- 優先順位を付けやすくする
- 新たなニーズを発見する
- キーワードグルーピングの絶対基準
- キーワードをグルーピングする手順
- 同じキーワードの検索ボリュームをまとめる
- キーワードのグルーピング作業
- ニーズの種類別にアバウトに分類する
- 検索意図をもとにキーワードをまとめる
- 切り捨て作業
- 記事単位で切り離す作業
キーワードのグルーピンと選定のやり方|キーワード分類から記事への入れ方まで解説
キーワードのリストアップが完了したところで、次のキーワードのグルーピングになります。
本来ならば、キーワードのグルーピングは、ユーザーのニーズを基準としながらサイトの特性に合わせた独自な軸で行わなければなりませんので、方法論はないはずであるものの、キーワードグルーピングの概念と方法を知る上では方法論に対する理解が必要不可欠であるため、この記事では、キーワードをグルーピングする目的から、最も使われているグルーピングの方法を紹介します。
ただし、オウンドメディアやサイトのテーマおよび目的によっては当てはまらないことはあることを予めご了承ください。あくまでも概念として理解した上で、こういった考え方をもとに、独自のグルーピング方法や分類軸を考案しましょう。
なお、グルーピング方法に正解はありません。
結果的に、グルーピングの結果をもとに作成された記事(ページ)が
- ユーザーの検索意図に応えている
- サイト運営者の目的を達成している
のであれば良いのです。
キーワードをグルーピングする目的
そもそもが、前段階(キーワードリストアップ)で出来上がった候補リストをもとに記事を執筆していくこともできたのに、ここでわざわざキーワードグルーピングという手間をかける理由は
- 似ている検索意図を一つにまとめる
- 優先順位を付けやすくする
- 新たなニーズ発見
の3がつあります。いずれも記事作成のみならず、サイト全体の運営上にとって重大な意味をなすため、キーワードのグルーピング作業を省略してはいけませんの
似ている検索意図を一つにまとめる
最も重要な目的は、「似ている検索意図」を一つにまとめることです。
後ほど紹介しますけど、キーワードの中には、似た意味を持つキーワードであったり、言葉的にはやや異なるもののユーザの検索意図レベルでは同じキーワードであったりするので、グルーピングという作業を通じて、こういった分散されたキーワードをユーザの検索意図ベースでまとめていきます。
例えば、
などは「同じ検索意図」であるため、別々の記事ではなく一つの記事で対応すべきです。
もしも、複数の別々の記事で執筆した場合、検索エンジンは一つの検索意図に対してどの記事を評価すべきがわからなくなる結果、評価が分散されてしまい、それぞれのページの順位が下がることになります。更に、結果的にどれも似たような内容になるので、それも評価を引き下げる要素となります。
優先順位を付けやすくする
キーワードのグルーピングを通じて、対策すべきキーワードの優先順位が付けやすくなります。仮にグルーピングをせずに、単純に検索ボリュームの多い順から記事を執筆していくと、先ほど述べたように、同じ検索意図に対して複数の記事を作成することになります。
新たなニーズを発見する
副次的な効果ではあるものの、グルーピングの作業を行っていくと、意外なキーワードに出会うことがしばしばあります。それらキーワードはユーザのニーズなので、グルーピング作業は新たなニーズを発見することができます。グルーピングをしなくても出来上がった候補リストを確認すればよいのではと思うかもしれませんが、「似ている検索意図を一つにまとめる」で触れたように、グルーピング前のリストは、検索意図的に重複するキーワードが多いです。
新たなニーズを発見できるように、キーワードのリストアップ段階において、できるだけ広く収集した方が良いでしょう。仮に関係のないキーワードが入ってしまっても、グルーピングの段階において排除していければよいので、気にする必要はありません。
キーワードグルーピングの絶対基準
これより、キーワードグルーピングの手順を紹介していきますが、キーワードのグルーピングには、一つだけ絶対に外してはいけない基準があります。
一つの記事タイトルで語りきれるか?
という基準です。
一つの「検索意図」ではないところにご留意ください。
1つの記事が複数の検索意図に対応している場合はよくあります。
例えば、
この三つのキーワードを例に考えましょう。
①は「知りたいニーズ」であり、②は「したいニーズ」であります。一方で、③は「知りたいニーズ」ではあるものの、単に好奇心からインスタグラマーの収入を知りたいニーズと「なりたいゆえの知りたいニーズ」が交えている状態なのです。
そのため、実務的には、
- ①、②、③それぞれ1記事ずつ
- ①~③を一つの記事に
- ①+②を一つの記事に
- ①+③を一つの記事に
- ②+③を一つの記事に
など、5つのオプションがあります。
もちろん正解はありませんので、一つの記事タイトルで語りきれるのであれば、オウンドメディアの目的に合わせてオプションを選択すればよいのです。
なぜ、「一つの記事タイトルで語りきれる」かどうかが重要かと言えば、それは、
仮に、コンテンツでそのキーワードや内容が検索エンジンに拾われたとしても、タイトルの部分がそのキーワードの検索意図に対応していないと、ユーザは結局クリックしないからです。
キーワードをグルーピングする手順
キーワードグルーピングの原理原則としては
ユーザの検索意図に基づく
記事の目的に応じる
絶対基準を守る
のであり、これらをもとに、下記の手順やポイントに従い、臨機応変にサイトの性質に合わせて独自の軸と分類方法でグルーピングを行うことになります。
同じキーワードの検索ボリュームをまとめる
まずは基本的整理ですが、同じキーワードの検索ボリュームをまとめる作業に入ります。
例えば、
- Excel 使い方
- Excel使い方
- エクセル 使い方
- エクセル使い方
などのように、単語と単語の間にスペースが入ったり、並び順が異なったり、同義語だったりしても、異なるキーワードとして表示されるものの、検索意図的には全く同じなので、同じキーワードとして見なし、まとめていきます。
検索ボリュームが最も多いキーワードを残すキーワードとして、残りのキーワードの検索ボリュームを集計し、そちらへ合併させます。
語彙的に被っているかどうかが判断基準であるので、フィルター機能を用いて指定テキストでフィルタリングすればより効率的に整理できます。
また、検索意図的に同じキーワードでも語彙的に被っていなければ、まとめてはいけません。あくまでも同じキーワードをまとめていく作業です。
たとえば、上記の例でいくと「エクセルを使いこなしたい」も検索意図的には同じですが、現段階では別々のキーワードとして残すべきです。これらのキーワードの処理はマインドマップへ落とし込む次の段階において行われます。
キーワードのグルーピング作業
続いては、キーワードのグルーピング作業に入ります。
整理しやすいように
ニーズの種類別にアバウトに分類する
検索意図をもとにキーワードをまとめる
の2段階に分けて紹介しますが、いきなり「検索意図をもとにキーワードのまとめ」に入っても問題ありません。
実務的にはキーワード数に応じることが多いです。
ニーズの種類別にアバウトに分類する
「そのキーワードの検索意図はどのようなニーズなのか」をアバウントに分類しましょう。
例えば、「知りたいニーズ」なのか、何かを「したいニーズ」なのか、のように分類するのもよいですし、
定義を知りたいニーズ
ハウツーを知りたいニーズ
などのようにもう少し細かく分類してもよいでしょう。
中には、例えば、価格を知りたいニーズと買いたいニーズのように被っている場合もありますけど、分類の基準が一定でありブレないのであれば、どのニーズに分類しても問題はありません。
このように、まずはキーワードをニーズの種類別にグループ分けしましょう。
検索意図をもとにキーワードをまとめる
ここから、各グループごとに更に細かく分類していきます。
例えば、悩み解消の情報が知りたい、ライバル商品の情報が知りたい
などなどです。
ラベル貼りというイメージでしょう。
商品のラベルは業界、商品によって異なるように、ここでも業界、テーマ、目的によって結構異なるので、独自性が求められます。
一つの方法としては、予めラベルを決めていくのではなく、とりあえず検索ボリューム順に、順番にラベルを付けていくことです。
例えば、1キーワード目はAというラベルで、2キーワード目がBというラベルになります。次のキーワードはAかCに属さなければ、Cというラベルを新たに付けていきます。
この作業を繰り返していくだけです。
切り捨て作業
ここまで進みましたら、我々の手元には検索意図別のグループ(ラベル)リストがあり、それぞれのグループには複数のキーワードが入っています。
一方、グループごとには、検索ボリュームの少ないキーワードも入っていますので、不要なキーワードを切り捨てる作業になります。
基本的には、検索ボリュームの少ないキーワードや検索ボリュームがゼロのキーワードを切り捨てることになりますが、
ポイントは2つあります。
まず第一に、検索ボリュームの少ないキーワードは必ずしも切り捨てるわけではありません。実際に、検索ボリュームが少なく、限りなくゼロに近くても、記事を執筆することはあります。詳しくは「検索ボリュームの目安から考える検索ボリュームの少ないキーワードのSEO対策」で解説していますので、そちらをご参考ください。
また、切り捨てるにしても、削除ではなくタイトルや文章内で触れられるようにメモしておくことです。
例えば、「歌手になりたい」がメインキーワードのグループにおいて、「 歌手になる方法」と「80代 歌手 デビュー」という二つの検索ボリュームが少ないキーワードがある場合、前者を
「歌手になりたい人必見!一般人でも簡単になる方法を紹介」
のようにタイトルに違和感なく取り込みながら、「○○○であれば、80代の歌手デビューも夢ではないかもしれません」のように後者を文章内に取り組むと良いでしょう。
記事単位で切り離す作業
最後はグループを記事単位で切り離す作業となります。
基本的にここまで来たら、1つのグループが1つの記事となっていることが多いですが、グループごとに、キーワードの構成や検索意図を吟味しながら、最終的な整理を行いましょう。
ここで行う作業は、
記事単位で切り離す範囲を決めるとともに、キーワードの使い道を決める
ことです。
例えば、
- アフィリエイト ASP(検索ボリューム1000)
- アフィリエイト 楽天(検索ボリューム300)
- アフィリエイト ASP 禁止(検索ボリューム30)
この3つのキーワードが「アフィリエイトASPの情報を知りたい」グループに入っているとします。
ここでは、検索ボリュームの多い「アフィリエイト ASP」をメインキーワードとして定めた上で、
- 「アフィリエイト 楽天」を別の記事のメインキーワードとするか、「アフィリエイト ASP」を取り上げる記事の中の見出しとして使うか
- 「アフィリエイト ASP 禁止」は「アフィリエイト ASP」を取り上げる記事の中の見出しとして使うか、単なる共起語として触れるだけか
の判断をしていくことになります。
なお、この作業はマインドマップで行うことがおススメですので、詳しくは参考記事である「キーワードマッピングでSEO対策記事を可視化」をご確認ください。