SEOに強いWEB記事構成案の作り方|検索意図を重視した企画案のコツ
- 記事の構成案を事前に企画する目的とメリット
- 事前の整理
- 情報の共有
- 事後の確認
- 【番外編】リライトがやりやすくなる
- 記事の構成案に必要な項目
- メインキーワード
- 検索意図
- いまいち検索意図がわからない場合
- ターゲットかペルソナ
- ターゲットかペルソナの設定はなぜ必要?
- 読み手への提供価値
- 記事の着地点(記事の目的)
- サブキーワード(オプショナル)
- 共起語
- 目標文字数
- レギュレーション・注意点
- タイトル
- Description(ディスクリプション)
- Descriptionを作成するコツ
- リード(導入文)
- 見出し・説明
- 記事の構成案を企画する時の注意点
- 認識のズレには気を付けよう
- 見出しのコピペは控えよう
- メインキーワードから離れないようにコントロールする
- 状況に応じて構成案の作成を機に制作体制を見直そう
SEOに強いWEB記事構成案の作り方|検索意図を重視した企画案のコツ
記事やコンテンツの作成を外注するか否かに関わらず、記事執筆の前に、構成案の作成は必要不可欠のステップです。
特に記事を社内で製作する体制において、少人数でオウンドメディアの制作・運営を回したり、一人ですべてを担当したりすると、構成案の作成を省略することは多いのですが、
- 外注に切り替える
- 入退職による人員の入れ替え
- 規模拡大に伴る担当者の増加
などの可能性もあるので、
きちんと共有ができるように、全ての記事を執筆する前に、この記事の解説を参考にしながら企画構成案を作成しましょう。
記事の構成案を事前に企画する目的とメリット
記事の構成案はコンテンツの設計書です。
芸術品ならいざ知らず、ユーザの疑問を解消するために存在するオウンドメディアの記事は、ブループリント無くしては書けません。
執筆の前に記事の構成案を企画する目的やメリットとして、
- 事前の整理
- 情報の共有
- 事後の確認
などが挙げられます。
事前の整理
外注するか否かに問わず、事前に記事の構成案を作成すると、頭の中に漠然としていたアイディアが論理的・構造的に整理されます。また、記事の構成案を作成することは、思いつかなかった部分の発見にも役に立ちます。
情報の共有
記事の執筆を外注する場合や社内での製作体制において企画者と執筆者が異なる担当者の場合、記事の構成案を通じて情報の共有ができます。その結果、認識のズレにより生じる非効率を避けられるようになります。
事後の確認
記事の構成案があると、記事の執筆完後に校正や編集を行う際に、それを基準に確認することができます。さもなければ、「言った言わない」は必ず起きるので、とりわけ記事の作成の外注する場合は非常に厄介な問題になります。
【番外編】リライトがやりやすくなる
記事をリライトする必要性はいずれ出てきます。その時、事前に企画した構成案があると、リライトもしやすくなります。
記事の構成案に必要な項目
構成案には
- メインキーワード
- 検索意図
- ターゲットかペルソナ
- 読み手への提供価値
- 着地点(記事の目的)
- サブキーワード
- 共起語
- 目標文字数
- レギュレーション・注意点
- タイトル
- Description(ディスクリプション)
- リード(導入文)
- 見出し・説明
などの項目があり、
この記事では、構成案に必要なこれらの項目と内容について説明していきますので、説明に従い、構成案を作成しましょう。
メインキーワード
記事の目標キーワードとなるメインキーワードを一つ指定します。
キーワードの抽出・リストアップは、「キーワードを効果的に選定するコツ|リストアップする4つの方法」で解説しており、また、リストアップしたキーワードから、対策するキーワードを選定する方法につきましては、「キーワードのグルーピンと選定のやり方」をご参考ください。
これらのプロセスを経て、対策するキーワードが決まりましたら、メインキーワードとして記入してください。
検索意図
キーワードの検索意図とは、
ユーザがそのキーワードを検索する意図、目的
のことをを指します。
例えば、「検索順位 上げる」というメインキーワードで考えると、
ユーザは、「検索エンジンでの検索結果における順位を上げる方法」について知りたいがために、そのメインキーワードで検索しているので、それが当該キーワードの検索意図になります。
いまいち検索意図がわからない場合
キーワードから検索意図を推測できない場合は、実際にそのキーワードを検索エンジンで検索して、上位表示されているページの内容から推測しましょう。
現実的に、キーワードによってはややズレていることもありますが、少なくとも検索エンジンはそう認識しているので、それを検索意図としましょう。
ターゲットかペルソナ
想定する読み手の設定です。
ちなみに、ビジネスの現場で同義語として語られがちな「ターゲット」と「ペルソナ」は、異なる概念となります。
簡単に説明すると、ターゲットは一つの集団、グループであり、ペルソナは具体的な人物像です。
ターゲットとなる集団=ターゲット層の中には、たくさんのペルソナがいる、というイメージのほうが分かりやすいかもしれません。
ターゲットかペルソナかは、ここでは、社内で使い慣れているほうで問題ありません。
ターゲットかペルソナの設定はなぜ必要?
検索意図がわかれば、それに応えるだけなので、なぜ敢えてターゲットかペルソナの設定が必要でしょうか?
それは、同じ検索意図でも、それに至るまでのプロセスが異なり、言い換えれば、
同じキーワードを検索する人でも、そのキーワードを検索する理由はそれぞれ異なるからということです。
例えば、
レストランに行きたい
というニーズがあるとします。
そのニーズを応えるために、レストランを提供すればよいのですが、どういうレストランを作るかは、文脈によって結構異なります。
- デートとして使いたい
- 単に空腹だから食事がしたい
- 非日常を体験したい
などによって、求められているレストランが違います。
記事も同じです。
上記の「検索順位 上げる」というメインキーワードの例でいうと、
想定する読み手が、
などによって、実は、記事の内容やトーンも変わってきます。
後ほど詳しく触れる記事の着地点もそれによって影響されます。
読み手への提供価値
では、この記事を通じて、読み手(ターゲット/ペルソナ)に、どのような価値を提供しますか?
それが、「読み手への提供価値」です。
注意が必要なのは、検索意図に対してどう応えるかだけではなく、
そのような検索意図を持つ読み手に対してどう応えるかです。
同じく「検索エンジンでの検索結果における順位を上げる方法について知りたい」という検索意図を持つ「検索順位 上げる」というメインキーワードの例で行くと、
前者であれば、提供価値は単に「検索順位を上げる方法」になってしまいますので、方向性は定まりません。
後者であれば、例えば、「検索順位の低迷に悩んでいる企業のWEB担当者」をターゲットとするならば、コンテンツの作成のみならず、SEO全般に触れる必要があるでしょうし、
一方、「雑談ブログを運営している個人」がターゲットであれば、記事の内容は主にキーワードの選定やSEOライティング技法になるでしょう。
記事の着地点(記事の目的)
記事の目的は、単に読み手に価値を提供するだけではなく、そのリターンとして何等かの目的が設定されているはずです。
例えば、サービスの宣伝、ランディングページへの誘導、会員登録、資料請求、リード獲得、などなど実に様々です。
目的を達成できるかどうかが、ライティングにかかっているので、記事が目的に着地できるように執筆者(ライター)と共有しましょう。
サブキーワード(オプショナル)
本来ならば、「1記事1キーワード」というルールを遵守すべきですが、特殊な状況においてはサブキーワーの設定も認められています。そういう場合は、サブキーワーを記載しましょう。
共起語
メインキーワードとよく一緒に現れる単語のことです。
文脈上にメインキーワードと関連することがほとんどなので、実務的には、記事コンテンツの中に、1回以上は使って欲しいキーワードになります。
ただ、一緒に現れることが多いとは言え、必ずしも執筆している記事と関連するとは限りませんので、事前に精査をしましょう。
目標文字数
記事の目標文字数を指定しましょう。
文字数の多寡は検索エンジンの評価に直接的な影響を与えませんので、読み手の疑問を解消するのに必要な文字数で指定しましょう。
検索意図によって異なりますが、3,000文字~5,000文字を目安としましょう。
記事の文字数についてもう少し詳しく知りたい場合は、「SEO対策に文字数は関係ないが記事の文字数には目安がある?!」をご一読ください。
レギュレーション・注意点
記事を執筆する際のレギュレーションや注意点です。
例えば、
- ですます調で書くこと
- 専門用語はなるべく避ける
- 下記の見出しおよびそれぞれの指示をもとに文章を展開
- 指示の使いまわしは不可
- 見出しの変更は不可
タイトル
記事の執筆者(ライター)がタイトルから一定の方向性を掴めるように、タイトルは構成案を企画する段階において予め作成しましょう。
なお、PC(デスクトップ)やスマホでは、検索結果で表示されるタイトルの文字数が異なりますので、30文字を目安に作成しましょう。
Description(ディスクリプション)
導入文の要約を120文字で記載しましょう。
Descriptionは、執筆者(ライター)ではなく、企画担当者が書くことも多いです。
また、取り合ず執筆者(ライター)に、後述するリードに合わせて先に作成してから、企画担当者が修正するという方法もあります。
Descriptionを作成するコツ
GoogleでのDescriptionの表示文字数はPC(デスクトップ)が120文字前後でスマホだとが50文字前後だと言われていますので、50文字+70文字という構成で書きましょう。
前半の50文字において、50文字だけでも記事の内容がわかる短いバージョンのDescriptionにしましょう。
後半の70文字はそれを補足する形で、前半と後半を合わせて120文字の長いバージョンのDescriptionを構成します。
そうすれば、スマホの場合は短いバージョンのDescriptionが表示され、PC(デスクトップ)には長いバージョンのDescriptionが表示されます。
リード(導入文)
文章の冒頭に位置するリード(導入文)には、
記事の概要を伝える役割だけではなく、記事目的への誘導などの役割もあるので、極めて重要です。
しかも、ほとんどの場合、読み手はリードだけで、その文章を読むか読まないかの判断をするので、
そのため、執筆者(ライター)ではなく、企画担当者が書くことも結構あります。
- 記事を読んで得られるベネフィットは何か
- どんな人がベネフィットを得られるか
見出し・説明
見出しの考案を執筆者(ライター)が担当する場合は不要ですが、そうでない場合は、
全ての見出しと共に、その章立てにおいて、何を書くべきかの指示をしましょう。
記事の構成案を企画する時の注意点
これまでに述べた13項目に沿って作成すれば、記事の構成案が出来上がりますので、最後に何点か記事の構成案を企画する時の注意点に触れておきます。
認識のズレには気を付けよう
とりわけ記事の執筆を外注する場合ですが、
執筆者(ライター)が記事を作成するにあたり、記事の構成案しか参考できる資料はなく、
- 自社内でしか把握していない情報
- 自社内でしか理解できていない前提
- 自社内でしか蓄積していないノウハウ
などは、外部の執筆者(ライター)にもありません。
そのため、これらの共有が記事の構成案を通じて行われていないと、必ず認識のズレが生じてしまいます。
また、業界内の常識は意外と主観的なので、仮に業界に精通している執筆者(ライター)に依頼する場合においても、うるさいと思われるほど丁寧に構成案を企画しましょう。
見出しのコピペは控えよう
稀に、誰も対策していないキーワードを発見することはありますが、基本的には、インターネット上に既にそのキーワードに関する記事が存在している状態です。
そのため、既にある記事の見出しを参考する場合も少なくありませんが、コピペは必ず控えましょう。
執筆者(ライター)は見出しの構成に従い、文章を展開していくため、見出しがコピペだと、文章も似たような展開になりますので、検索エンジンの評価を押し下げることになります。
メインキーワードから離れないようにコントロールする
よくあることですが、執筆していくとあれもこれも書きたいと、本題から離れてしまいます。執筆者(ライター)がそうならないように、構成案を用いて、メインキーワードから離れないようにコントロールすることがポイントとなります。
状況に応じて構成案の作成を機に制作体制を見直そう
構成案を企画していると、
この記事は社内で書いてもよさそう
になることはあるし、逆に、
社内で書くより、この記事のライティングは外注した方がよい
となる場合もあります。
そういう場面に直面する際は、「もしかしたら制作体制を見直すタイミング?」としてのシグナルを捉えましょう。